自ら気付いて行動できる人に
新年度が始まり、1か月が経ちました。
ゴールデンウィークも本日で終わり、明日からまたいつもの保育園生活が始まります。
子どもたちは、長い家庭保育明けとなるため、「落ち着かない」子も散見されるでしょう、
私たちは一層の笑顔と元気で、全力でお預かりしてまいります。
連休中に、この一か月の保育を振り返る機会がありました。
そこで思ったこと・・・。
私たちが大切にしていることの一つに、子どもたちに、
「自ら気づくことができる」人に育ってほしい、という願いがあります。
園生活の節々での指示命令は、最低限に抑えるように心がけています。
「○○しなさい」、「○○してはいけません」という言葉は、あまり積極的に使う言葉ではないと考えているのです。
何かを諭すとき、その子に指示するのではなく、「できている子」を見つけて、褒めることがあります。
「○○くん、いい姿勢だね!!!」
そうすると、多くの子が「気づいて」、背筋を伸ばして手を膝の上におきます。
また、廊下を走っている子がいる時、
「あれ走っていいのかな・・・??」
と首を傾げて戸惑っているフリをすることもあります。
すると大抵は照れくさそうに「気づいて」、歩き始めます。
やむを得ず「叱る」ことが必要な場合にも、とことんこだわりたいと思っています。
先日幼児クラスで、先生が何を言っても笑って受け流して、言うことを聞かない子がいました。
所謂「お調子者」のスイッチが入ってしまった状態です。
その時のクラスの活動的に、安全面にまで影響してしまうと感じ、
ここはキチンと叱ってあげることにしました。
その子の正面に回り、両膝をついて、両手をギュッと握って、真剣な眼差しでその子の目を凝視して、
「今、何する時かな・・・・」
と一言だけ、小さな声で静かに伝えたのです。
すると、その子は5秒ほど立ち尽くした後、静かにコクリと頷いてくれました。
それ以上は何も言わなかったのですが、その後一転して、お友だちと共感しながら
クラスでの活動を楽しんている様子でした。
何する時か・・・その子なりに気付き、どうすべきか自分で判断したのでしょう。
子どもたちは、言葉にはうまくできないかもしれませんが、正解は分かってる場合が多いです。
だからこそ、大人が答えを言いすぎてはいけないと思っています。
先回りして、指示号令に従わせてばかりいると、それになれてしまい、
気付けない子、積極的に判断して行動できない子に育ってしまうかもしれません。
そうなると、大変なことです。
自ら気付き、自ら選択し、自発的に行動できる子に育ってほしいのです。
その心根が、自立心に繋がり、
将来社会に出た時に、「夢を描く力」となると信じています。
明日からまた、子どもたちと一緒に元気全開で駆けまわります!